立山へ向けて出発
友人と再会
2024年10月17日(木)朝5:30、三重県の津駅を出発して近鉄特急で名古屋へ、次にJR特急しなのに乗って長野県松本まで行き、その後JR大糸線で信濃大町までの電車旅。平日ということもあってJR大糸線では地元の方が多く乗車していました。私が乗車した車両には、通路を挟んで向かいの席に、私より少し年上のご夫婦がお揃いの登山リュックを持って乗車されてました。女性は赤紫、男性は黄色のマウンテンパーカーの登山ファッションで、アルバムみたいなもろを出して地元の方と楽しそうに話をされてました。多分目的地は同じだろうなと眺めつつ、私もなんとなくワクワク感が増し始めていました。
10:25に信濃大町に到着して、友人に着いたことを伝えると、5分ほどで車で迎えに来てくれました。友人とは3カ月ぶりの再会ですが、変わりなく元気そうな感じです。
友人から事前に聞いてはいたのですが、車の中はアウトドア用の自転車が占領し、リュックや荷物はその上に置くことになりました。友人、アウトドアに関してかなり積極派なんですね。
車に荷物を載せナビを一路アルペンルート開始の扇沢駅にセットして出発。天気は快晴で初秋の清々しさもあり快適なドライブです。また、友人は白馬村近くで販売している紫米という珍しいお米を使ったおにぎりとそば茶を旅のお供にと持ってきてくれました。現地限定商品は気になりますね。
友人の紹介
友人はホテルの臨時スタッフとして、定期的に全国各地のホテルを変わりながら働いています。車の中では滞在先の白馬村での体験を話してくれました。現在、大きなホテルの案内係として働いているが、大きいがゆえに従業員は離れた奥の駐車場を利用し不便さがあること。例年より秋が遅れている白馬のことや、年々減少している積雪の話。白馬の近くの木崎湖でわかさぎ釣りができること。2日前に新潟まで日帰り旅行をしていたことなど。色々話してくれました。
扇沢でプチトラブル
扇沢の駐車場に到着してちょっとしたトラブルがありました。今回は1泊2日の旅の計画だったので車は市営の無料駐車場に止めようとしてたのですが、間違って有料駐車場のルートに入ってしまい、運悪く後続車も付いたことから後戻りもできず入ることになってしまいました。
出口で係りの人に説明して出してもらおうと考えましたが、出口は無人精算機(今時無人ですよね)サービス案内に電話しましたが一向につながらず。サービス案内の応答を待ち続けたら、6~7分後やっとつながり事情を説明。そしたら入場して10分間は無料とのこと。(早く言ってよ、じゃなく早く知りたかった)多分10分無料は入口に記載されてたと思います。入場時間と精算機の時刻を見ると無料時間はあと1分、あっ間に合わないと思いましたが、係りの方が電話越しに対応してくれ、料金0円で無事に出ることができました。係りの方にお礼を伝えトラブル回避できました。
登山の持ち物は最小限に
その後、市営の駐車場に向かったのですが一番近くは満車、その次の駐車場に止めることができました。紅葉シーズン、平日にも関わらず結構来ているんだなと感じました。
そして友人から駐車場で「持ち物チェックしますね」って。(おいおい、学校の遠足か?さすがにそれはないんじゃない)実はそれにも理由がありました。
まず、登山に必要なものは揃っているかのチェック、安全確認。共同で使える同じ物を持っていないかチェック、山歩きは少しでも荷物を軽くした方がいい。お互い忘れ物がないか再点検。私が準備したものは大体揃っていたのですが準備していなかった山歩き用のストックを私の分まで用意してくれてました。感謝ですね。
黒部ダムと観光
環境にも観光客にも優しい電気バス
扇沢から室堂までのチケットを購入し、アルペンルートの旅の始まりです。まず、扇沢駅から黒部ダム駅に向かうため電気バスに乗ります。トラブルや持ち物チェックで時間が経ち、乗車時刻は12時近くの閑散時間、混雑なく直ぐに乗車できました。
このバスはEVバスで排気ガスを出さないバスです。EVの普及が進んでいるので画期的とまでは思わなかったのですが、このバスの走るルートはバス1台が通行できる車幅のトンネル、環境にやさしいのはもちろん、年間100万人を輸送するバスがトンネル内で排気ガス出してたら、トンネル内の排ガスで私たち観光客もバス酔いしてしまいますね。電気バスの乗り心地も良かったです。
壮大な黒部ダムと黒部ダムカレー
黒部ダム駅に到着して、最初に黒部ダム展望台まで登りました。220段地味に体に堪えます。途中湧き水の泉があったりします。本当に水が冷たい。展望台からの眺めはダムの壮大さを感じ、アルプスの山々が見える絶景でした。しかも天気最高!
黒部ダムとアルプスの山々を堪能した後、目的の1つ黒部ダムカレーを食べるため展望レストランへ向かいました。帰りも220段、下りといえどやっぱりつらい。
写真のカレーが食べたアーチダムカツカレー。ライスがアーチ型してたのですが、カツが大きすぎてダムライスが隠れてますね。紅葉を眺めながらのカレーおいしかったです。
実はここで今回の旅の大失態をやってしまったのです。
旅先でおいしいカレーに+お酒。朝から何も食べずほぼ空腹でおいしくビールを飲んだのですが、これがダメでした。また後で詳しくお伝えします。でも眺めのいいところで食べる食事やビールはおいしさ倍増です。
その後、ダムの上から放水を眺めたり、黒部湖や周りの紅葉を眺めたりしながらダムを徒歩で渡り、次の乗り物黒部ケーブルカーの駅、黒部湖駅まで向かいました。この辺りから少し団体客と一緒になって混んできました。いい季節だし、自分たちと同じ考えの観光客が多くて当然かもしれませんね。中国、韓国からの団体客も沢山来ていました。海外でも立山黒部アルペンルートは人気なのでしょう。
黒部湖駅までのちょっと不気味なトンネル
黒部ダムから次の黒部湖駅まではトンネル内を5分程度歩いて行きます。トンネルの入り口には大きな鉄扉があって、閉め出されたらって考えたらちょっと怖い場所です。トンネル内は外と違って薄暗くヒンヤリした風が流れています。歩いて少し汗ばんだ体には気持ちいい風でした。このトンネル、昼間は光が入り人も多いから気にならないけど、夜誰もいないときに居たらめっちゃ怖いと思います。トンネルの奥に光る黒部湖駅の明かりは、そこまでたどり着けば安心できるって感じです。ちょっと誇張しすぎな表現かもしれないですが、私の感想です。
工夫されたのりもの運行と駅係員のやさしい気配り
次は黒部平駅までケーブルカーに乗車です。黒部ケーブルカーでも多少の待ちましたがスムーズに乗れました。立って乗車される方もいて車内は混雑していましたが長時間の乗車でもないしあまり苦にならないです。
一応時刻表はあるのですが、混雑時や団体客がいる際は、定刻ダイヤの間に臨時便を増発して混雑を極力解消する工夫がされています。最初に乗った電気バスも行きの車両は空き空きで4車両でも多いと思っていたのですが、帰りの乗客のことを考慮しての車両数であることを駅で気づき、色々と考えてるんだと感心いたしました。
それからどの駅でも見せてもらえる光景ですが、駅の誘導係りの方に出発の見送りで一礼後、笑顔で両手を大きく振って、「行ってらっしゃい」って声をかけてもらえます。思わずこちらも「行ってきます」ってなりますね。とてもgood!
立山ロープウェイから紅葉鑑賞
室堂まではもう2つ乗り物に乗ります。到着した黒部平駅から次の大観峰駅(だいかんぽうえき)までは立山ロープウェイで一気に500m近く上昇します。ロープウェイのゴンドラから見下ろす黒部平の紅葉は色鮮やかな絶景です。途中からは熊なんか居ないかなって探すぐらいになってましたけど、贅沢な遊覧ができます。
このロープウェイですが、途中に鉄塔がないロープウェイみたいで両岸には800トンの錘でロープを引っ張ってる珍しいタイプのロープウェイです。知っていましたか?
大観峰駅から見下ろす黒部湖
大館峰駅からも黒部平と黒部湖を一望できるとことがあります。ここからの眺めも絶景でした。黒部平の紅葉、黒部湖のエメラルドグリーン、その先に聳える赤沢岳、この眺めはこの場所でしか体験できないです。貴重な場所ですね。
この後、立山トンネルトロリーバスに乗って室堂まで向かうのですが、ここも排気ガスを出さないエコなバスです。乗車する人は多かったのですが割とスムーズに乗車できたと思います。トンネル内の移動で景色を眺めることはできませんが、バス内のビデオ映像でトンネル工事の歴史や、季節毎の観光紹介などが流れ、あっというまに室堂まで到着しました。(ただ、この辺りで私の体に異変が・・・)
雷鳥荘と温泉
標高2000m越えを安易に考えてはいけなかった
室堂駅到着後、頭痛が始まったのです。後で友人が調べてくれ解ったのですが、気圧の急激に下がる環境で飲酒すると酔いが回りやすく覚めにくいとのこと。また、空気も多少薄くなっていること、日ごろ運動不足に加え、今回思ってた以上に徒歩と階段昇降が多い移動、リックの荷物が10Kg程度あり体の負担になってたこと、リュックの背負い方が正しくなく疲労しやすくなってたこと(リュックは肩で担ぐのではなく腰ベルトをしっかり巻いて腰で支えるということらしい)色々重なり体が警告したんだと思います。さて、この後どうなるのでしょう。
室堂駅では売店でお菓子をかったり、湧き水飲んだり、室堂平の景色を堪能して、気づいたら14:30を過ぎていました。よって今日はこのまま本日のお宿である雷鳥荘まで向かうことにしました。室堂駅から雷鳥荘まで道のり約1.4Km、距離はさほどないのですが、頭痛は治らないし、今日一番の歩行距離、大丈夫か。
歩き始めて十数分、全然大丈夫.....ではなかった。日ごろの運動不足ですね、空気の薄さもあって息が上がってしまい。ミクリガ池到着前にベンチで少し休息しようとかばってもらう始末。
友人は「少し休んでて、私周り散策してくるから」ってリュック置いて行っちゃいました。私は荷物の見張り番兼、室堂平の秋風を感じながらベンチで静かに佇むおじさんとなってました。全然情けない気持ちはありませんでしたよ、本当に気持ちよかったんですから。(負け惜しみ)
逆さ立山が映えるミクリガ池
10分ほど休憩して移動再開。次はミクリガ池に到着です。途中、山野草とか教えてもらったのですが、全く覚えられない。この野草の知識はほとんどありません。山野草は別にしてミクリガ池も最高でした。立山連峰を背景に池にその山が映される光景はネットで事前に見てはいたのですが、現地、現物の方が絶対いいです。またまた感動。
ミクリガ池から雷鳥荘までで残り約半分です。思いのほか時間が過ぎてしまったので雷鳥荘まで寄り道することなく向かうことにしました。後半は下り石段の後の上り石段、もう少しがきつかったです。
建物見えてるし、今日最後の移動だから息上がりまくりでも止まることなく向かい、なんとか到着しました。30分程度の距離を約倍の1時間以上かかって到着。時間はかかったけど今日一番の達成感。
雷鳥荘到着して即仮眠
16:00ぐらいに雷鳥荘の受付でチェックインしてお部屋へ。部屋に空調はありませんが、テーブルも完備された綺麗な畳部屋でした。窓からは剣御前岳が一望できる眺めの良い部屋です。
本当は本当は荷物を整理して今日の出来事をお菓子を食べながら話できればよかったのですが、めっちゃ疲れて、ふくらはぎ痛い、頭も痛い、眠い、全部一気に押し寄せてきました。せっかく一緒に来たのにゴメン、暫し仮眠します。仮眠途中、急に寒くなってきて目が覚め、窓閉めて再び仮眠、その後更に寒気がして、ダウンベスト着込んで再度仮眠。秋の立山はちょっと寒い。友人は雷鳥荘内の談話室から山の本持ってきて読んだ後、スマホで何やらポチりながら過ごしてたみたいです。私は仮眠♪
山荘のイメージって
皆さんは山荘と聞いてどんなイメージもっていますか?私は若い20歳代のころスキーにはまっていて、冬だけではなく7月の乗鞍へ行き、自分で板をがつぎ30分ほど雪渓を登って30秒ほどで滑り降りてくる様なスキー好きでした。今と比べればなんともパワフルなことをしていました。その時の乗鞍の麓で泊まった民宿が今回の雷鳥荘部屋のイメージと似てるなと思っていました。
しかし友人曰く、雷鳥荘みたいに整った山荘なんて殆ど無いとのこと、相部屋、雑魚寝、カーテン区画のみ、布団も1枚あればいい方だとか。なかなかストイックな経験されてます。
山に来る旅人はみんな行動が早い?
18:00から各自好きな時間に自食事に向かうのですが、私「何時に食事に行く」、友人「当然18:00」待ちきれなかったようです。というか殆どの宿泊客が18:00に食堂へ集合し、数分で満席になってました。体調いまいちだった自分とは違いますね。暖かいすまし汁やほうじ茶、炊き立てのご飯に鍋物、標高2300mの地でホタテのお刺身まで食べれるんですよ、すごくないですか。暖かい物食べて少し元気になったのですが、私の食欲はいまいち、残したホタテを友人がペロリ、頼もしい^^
山は老若男女、あらゆる人を惹きつける
食事を終え部屋に戻る途中、宿泊者と廊下や階段ですれ違うのですが、結構多くの年配の方が来館されてるのには少し驚きでした。階段を両手で支えながら一人で降りてこられた御老人とすれ違ったときは大丈夫かと心配したのですが、よくよく考えてみれば大丈夫かと心配されてるのは私でしたね。山歩き経験豊富な御老人(勝手に決めつけてます)侮ってはいけない。
雷鳥荘は温泉も最高
食事を摂って少し元気になりましたが、寒さもあって頭痛気味、お風呂で温まて直ぐに寝ることにしました。行ってよかった雷鳥荘のお風呂と温泉。今回の旅で外せない思い出となりました。
雷鳥荘のお風呂ですが、最近リニューアルしてますね、とても綺麗で設備も整ってました。浴槽も大きく20人ぐらい入っても余裕の大きさ。そして大浴場のその奥に温泉まであります。源泉かけ流しで少し乳白色、浴槽も大きくゆったり入れます。更に更に、浴槽に浸かりながら外が見れる大きな窓、浴槽幅全体が窓になっています。温泉の温度も程よく長期間浸かっていてものぼせないです。泉質は忘れましたが、ほんと癒されます。 温泉で体が温まり、体が少し楽になって即快眠モードへ。良い休息がとれました。(写真はネットの画像です)
雷鳥荘でスーパームーン月見温泉
朝4:30頃、朝の山を見ようと友人が起こしてくれて、外に出る前に再度温泉へ。2回目の温泉は更に最高でした。温泉の良さは変わりませんが、窓の外には満月のお月様がぽっかりと。月見温泉、満足満足^^。更に更に更に、この日のお月様、スーパームーンだったんですよ。
朝日に包まれる立山を見ながらのティータイム
お風呂で温まった後は、雷鳥荘の玄関前から朝の立山鑑賞。朝陽に包まれ山々の稜線が綺麗に見える景色は清々しいです。そしてここで登場、友人のガスバーナー。お湯を沸かしてくれて、体の疲れにいいよとマテ茶を作ってくれました。初めて飲むマテ茶、独特のいい香りと一瞬感じるハーブのような、漢方のような感じ。朝を迎える山を見ながら飲むマテ茶、おいしかったです。身も心も温まりました。
ありがとう。
温泉談話楽しくて、友人忘れる
暫し朝の立山鑑賞後、朝食となるのですが、朝食前に冷えた体を温めようと、3度目のお風呂へ。
温泉に浸かっていると私たちと同じように、今回初めてこの雷鳥荘に泊まられた方が入ってきました。年は私より少し若い方で登山経験のある方です。私はこの温泉が気持ちよかったことから、「この温泉最高ですよね」と話しかけ一緒に温泉を楽しみました。その方曰く、「ほんとにそうですね、こんな標高の地で温泉にが入れること自体貴重ですね。前に磐梯山(ばんだいさん)登山の途中で入った温泉も良かったですが、こちらの方がいいですね。普通に温泉宿に行ってもこのお宿の値段で泊まることもできないし、色々考えても雷鳥荘はいい。」とのこと、他にも色々話していたら、またもや長風呂になってしまいました。(温泉談話に何か忘れている.....)
温泉で温まって気持ちよく部屋に戻ると、少しご立腹の友人が。遅いし、待ってる間冷えるし、LINEを送っても部屋にスマホ置きっぱなしだし、お腹は空くし、待ちくたびれてたみたい。(いや~温泉で話が弾んでつい長湯に・・・なんて言えません^^;)
朝はバイキング。バイキングで心理分析できるかも
雷鳥荘の朝食はバイキングです。サラダ、煮物、焼き魚、ソーセージ、おひたしの胡麻和え、チキン、海苔、納豆、ごはん、みそ汁、梅干し、寒天デザート、ほうじ茶、焼きそば他、充実した品ぞろえでした。
ちょっと旅の話とは逸れますが、バイキングって少し性格出ますよね。①最初の1品目を置く位置、②盛り付ける量、③盛り付け完了後の状態。私の考えたバイキング盛り付け心理分析を次に書きます、皆さんあてはまるか試してみてください。
①1品目の盛り付け位置がどこかです。
・プレートの端から盛り付ける方→できるだけ沢山の料理を食べたい。
・プレートの中心付近から盛り付ける方→好きなものだけ食べたい。
②1品の盛り付ける量がどのくらいかです。
・小さく盛り付ける方→色々沢山の種類を食べたい。
・盛り付け料がまちまち→好き嫌いがあり、嫌いなものを我慢して食べることはない。
③盛り付け後のプレー度の状態がどんな感じかです。
・プレートいっぱい盛り付ける方→よくばり。
・プレート渕の模様やデザインがバランスよく見える量の盛り付け→性格が良い。
・プレートの上で1品1品が明らかに離れた盛り付け→知的。
心理分析というか性格診断みたいな感じです。更にここからもう一つの心理、この料理を自分が異性に対する欲求に置き換えても当たっているのではないかと思います。食欲も性欲も人間の性ですからね。
室堂ハイキング
無理せず楽しくハイキング、準備は靴紐結びから
さて、2日目の活動です。今回、友人が設定してくれたコースは、立山登山ではなくこの室堂エリアで超々を付けても良いほど簡単な初心者ハイキングコース。体調の事を考慮してくれてたのは解かってたんですが、もっと理由は深いものでした。途中話してた時に解かったんですが、初めての登山で無理して山頂とか行けたとしても、辛い思い出だけ残って2度と登山しないって気持ちにならないようにと考えていたみたい。いや~深いですね。
そんな感じでしたからこちらも恥もプライドも放棄、友人の言う通りに楽しむことにしました。
出発前の準備では昨日教わったリュックの担ぎ方以外にも色々教えてもらいました。まず、トレッキングブーツの履きかた。何気なく履きやすく、脱ぎやすい紐の締め加減で履いていたのですが間違っていました。紐は結ぶ前につま先を上げてかかと側を床にコンコンと数回当て、かかとと靴の内側を密着させる。つま先側に多少の遊びがあることを確認する。紐はつま先側の方はあまり締めすぎない、最後の3から4交差はしっかり締める。足首側最後のフックまで紐を通す。両紐の縛り方はちょうちょ結びではない。最初の締めはじめは1周ではなく2周。その後蝶々結びのような結び方をし、締める前に片側の輪を締めこんで小さくなる中心の輪にもう1周通してから締める。とのこと、最初手こずりましたが1度成功すると問題なくできるようになります。それに山歩き中一度も緩みませんでした。言葉で表現難しいですが、なるほど納得。
山歩きは省エネで!山の植物を大切に
8:00頃出発です。コースは雷鳥荘→雷鳥沢キャンプ場→一の越と室堂駅の中間辺りを経由して→室堂山荘→室堂駅という工程です。初心者コースですが、アップダウンあり、沢渡りありの山道、体力と持久力はある程度必要なコースです。
コース途中では山歩きのコツを教えてもらいました。普段より歩幅は狭くていいので、できるだけ大きな力を使わずに歩くこと。階段や坂道を登る際はできるだけ段差が小さくなるコースを考えて登ること。足跡をみて踏み固まっているところは多くの人が通ったルートなので参考にしたらいいとのことなどなど、的確ですね。ストックは上り、下りで長さを調整する。ストックは腕を振る動作ではなく手首の動き程度で操れるのが理想だそうです。これは今ひとつ習得できてない。あと注意を受けたのはストックを山の植物のエリアに振り出さないこと。山の植物が弱ってしまうとのこと。ほんと知らないこといっぱいです。次の登山決まってないけどストック買いに行こうかな。
ちょっと異質な自然美の地獄谷
雷鳥荘を出発してまず雷鳥沢キャンプ場に向かうのですが、出発して直ぐに地獄谷が見れます。ちょうどよい展望台があり、今日ももくもく煙が上がっている先を見ると、温泉が吹き上がってる景色までみれました。この地獄谷周りは室堂全体の景色とは明らかに異なる自然美が感じれます。紅葉の中に白色化された領域ができているのですが、その中に1歩でも足を踏み入れたら、3分以内に白色化石になってしまうそうです。 (嘘です)
唯一覚えた野草”チングルマ”
地獄谷の後雷鳥沢キャンプ場に向かう下り階段。すれ違う方と挨拶しながらの下ります。途中70歳ぐらと思えるご婦人が対向の上り階段上がってこられる姿を見て、すごいなと感心させられました。
それから唯一覚えた野草チングルマ、群生した状態で見れてよかったです。他にももみぢのようは赤紫の葉の木や、真っ赤な実が沢山ついた木など名前教えてもらったんですが忘れました。でも、間近で見れてよかったです。高原植物の知識レベル0 → レベル1へ。
それから山歩きで、雷鳥が見れないかなと思って、途中立ち止まっては周りを観察してたんですが、今回は残念ながら出会うことできませんでした。でも、書き忘れてたんですが、夜明け前、雷鳥荘前で立山を見ながらマテ茶飲んでるとき、雷鳥の鳴き声は聞けたんですよ。カエルみたいな鳴き声でした。
友人の登山ストーリー
山歩きしながら、友人の登山ストーリーとかエピソードとか話してくれたので少し紹介します。
友人の登山を始めるきっかけは、最初パワースポット巡りがきっかけで、山のパワースポット、登山となっていきました。最初の登山は地元岐阜の金華山だそうです。ファーストトライ→10分で断念。時を経てセカンドトライ→15分で断念。更に時を経てサードトライ→登頂(パチパチ、覚醒しましたね)
その後も住まい近くのちょっとマイナー山を練習ステージとして何度か登頂したみたい。その山初心者コースってところを登ったそうですが、途中、鎖場があるような急斜面、「どこが初心者コースやねん」と思いながらも制覇。そしてその山の近くでおいしいうなぎ屋を見つけたとか。毎回登山後にうなぎがご褒美だとか。「私のモチベーション維持は食のご褒美」とかなんとか。
その後、富士山にも登頂成功。ストックに登頂記念のステッカー貼って大切にされてました。回数を繰り返す度に、今までより登れる、きつくない、など実感できたそうです。
他にも登山中にあったエピソード話で面白かったのが、どこかの高校の登山部と遭遇した際、その登山部独特のルールを聞いて、え~っと思ったそう。その登山部、荷物をを運ぶ公平性を保つため、先輩も後輩も全員でじゃんけんして(ここまでは素直に聞けた)、負けた人が全部の荷物を一人で担ぐというルールだそうです。(おいおいみんなで分担せんのかい)
室堂山荘でお弁当、そして偶然の再会
ゆっくりと室堂の景色を満喫しつつ、室堂山荘には11時を過ぎて到着。お昼も近いので室堂山荘のアウトデッキを借りて昼食することにしました。お昼ご飯は雷鳥荘で作ってもらったお弁当です。おにぎり、デカィ!。海老フライ、塩鮭、春巻き、たくあん、めちゃくちゃ豪華ではないですが、紅葉見ながらのお弁当はほんとおいしかったです。
室堂山荘で食事を終えて、出発するかと思いきや、せっかくなので食後のコーヒーにしようと友人が提案。再びガスバーナーの登場です。室堂山荘で水をもらい熱々のコーヒー頂きました。いつもと同じ コーヒーなのにやっぱり一味違う旨さになります。
コーヒーも飲み終えて、周りを片付けてそろそろ出発しようかと思ったとき、また違う出会いがありました。私たちのアウトデッキの隣のベンチに息が上がりながら「ファ~~~~疲れた」って座る黄色いバーカーのおじさんと赤紫パーカーの女性。私は荷物を片付けながらなんか見覚えがって思い返し。あっ、思い出した、信濃大町まで電車の向かいに座っていた方でした。私は着ている服がかわっているから相手は気づかないと思います。それでこちらから昨日の電車で一緒だったこと伝えてみました。そしたら私のリュックのデザインが独特だったことを思えていてくれて気づいてくれました。お二人も私たちとは違うコースをぐるっと1周りして戻ってきたところだったそうです。二人は扇沢から室堂散策して帰りは富山の方へ抜けて帰る計画みたいです。短い時間でしたが楽しく会話できました。偶然って起きますね。
帰りの室堂駅で雷鳥メレンゲと星の空
室堂駅には13時を過ぎて到着。最後に湧き水汲んだり、お土産かったり、写真撮ったり、帰る前のひと時を過ごしました。お土産は、雷鳥メレンゲというクッキー、夏のコーヒー味と冬のミルク味、前日に買っておいしかったのでお土産としても購入、他に後立山地ビール星の空(黒ビール)今回ビールで失敗しましたが帰ってから飲んでみたく購入。帰りの途中であちこちぶつけたみたいで缶は凸凹ですが、中身は問題なし。フルーティーな感じでおいしく頂きました。
黒部湖遊覧と信州蕎麦
お土産を買って一路扇沢へ。行きのルートを逆に、トロリーバス→ロープウェイ→ケーブルカー→電気バスの順で乗り継ぎます。ロープウェイの到着駅の黒部平では後立山を鑑賞しながら、山の名前を勉強。親切な案内看板がありました。でももう忘れました。実際に行かないと覚えられないですね。
友人はニット帽にメロメロ、私はプロジェクトXにメロメロ
この後、黒部湖駅まで降りてきて、今年で最後となる黒部湖遊覧船ガルベに乗って観光しました。黒部湖駅から徒歩500mくらいのところに乗船所、チケット販売店兼待合所があります。タイミング悪く50分待ち。来年は乗れないこともあり待って乗ることにしました。待合所にはお土産も販売しており、その中で友人は黄色いニット帽にメロメロ。写真はweb画像ですが、たしかこんな感じの帽子。
私はといえば待合室で上映されていた、黒四ダム建設のプロジェクトX DVDにメロメロ。地図に残る仕事ってホントかっこいい。けど、実際の現場は過酷ですね、やり遂げたってところでエンディングの中島みゆきさんのヘッドライト・テールライトが流れ、ナレーション淡々と語りながら回想するシーンはなんか目を潤ますんですよね。
遊覧船での紅葉、そして友人まで紅葉
ガルベに乗るには待合所近くの階段で70段下り乗船。帰りに70段上る地獄が待っているのですが、なんか今回の旅で階段は慣れてきたって感じになってましたね。遊覧船は渓谷の湖を上流へ。湖の周りの山に立つ樹木は室堂とは少し異なる紅葉を楽しめました。ダムの先に見えるアルプスの山もいいアングルで見れました。鹿島槍岳か白馬岳かな?今年最後の遊覧船に乗れてよかったです。
ガルベを下船して、黒部ダムに向かって帰る時、友人は先ほど買ったニット帽を待ちきれず着帽。黄色い帽子、赤紫のマウンテンパーカー、黒部湖と同じエメラルドグリーンのリュックを背負い。「私も全身、紅葉コーディネート」ってご満悦のようでした。なんか安全第一のニット帽よく似合ってました。
そば処長野、十割蕎麦がお値打ちで
そして扇沢に戻ってきました。旅ももうすぐ終わりです。荷物を整理し、車に詰め込み扇沢を後にします。最後に長野と言えばお蕎麦ということで、お蕎麦を食べに行くことにしました。途中になんか感じのいいお店があり駐車場に車を停めたんですが、店の人から「もう終わり」と閉店宣言。気を取り直して違うお店をサーチして出発。
車窓から見る田舎の景色も良かったです。途中小雨がパラついてワイパー動かしたら視界が濁ってしまい、何やらブツブツ独り言言ってる友人(俺は何も気にしてないけど)。車の中では彼女が伊勢志摩パルケスパーニャで買った曲が流れてました。曲名は知らないですが、ディスに―のコンパス・オブ・ユア・ハートみたいな曲で、田舎の暗い夜道でもこの曲があれば元気になれるんだって。なるほど。
サーチした店まで来ましたが、あれれ、ここも閉まってる、うーん、やっぱり食べたいということでもう一度探し、野の花というお店を見つけました。今度は電話で営業中であることを確認。走ること十数分無事お店に到着。この時点で17時を回っていました。
お店は素敵な店構え(写真撮れてなかったのでwebより)絶対においしいって感じ。私は暖かい山菜蕎麦(二・八蕎麦)、きのこ汁、友人は十割蕎麦(大盛り)、きのこ汁、てんぷらセット。三重県じゃ十割蕎麦とか食べれる店は知らない。やっぱりそば処長野ですね、値段も大変リーズナブル。山菜蕎麦おいしかったんですけど、今頃になってやっぱり十割蕎麦食べればよかったと思い返します。友人は「疲れた体にタンパク質、そのタンパク質にはお蕎麦がいいんだって」とか言いながらおいしそうに食べてくれます。私は18:08の電車に乗りたく速攻で完食。でも、おいしそうに食べてる友人の姿見たら早く食べてとは言えないですね。
この後信濃大町まで送ってもらい、ここで友人とお別れ。時間ギリギリでまともに挨拶もできなかったのですが、今回の旅はホント友人に感謝な旅でした。18:08の電車に乗れなかったのですが、乗り継ぎ待ちの遅れなどで、結局帰着間帰は変わらなかったんですが電車で揺られること6時間、無事家に帰ってくることができ、楽しい旅を終えました。
立山の旅を振り返って
今回の立山の旅は、見るもの、体験するも全て新しい発見と感動を経験できました。頭痛というアクシデントはありましたが、友人のサポートもあって初の立山を体感できました。ありがとう。
ただ、運動不足ですね、翌日土曜日、翌々日日曜日、筋肉痛、ふくらはぎがパンパンで情けなく家で自粛。次の日に筋肉痛が出るのは若いと聞いたことがあるが、私はまだ若いかもしれないと勝手に決めて「筋肉痛、いいよ今日ならね」
来年は立山縦走したいと思っています。ここまで読んで頂きありがとうございました。
2024年10月 ウマッシー!
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